アムテックスの役モノ系新機種『Pうまい棒4500〜10500』が話題です。某ビッグデータの初週稼働では、マクロスF4やバカボンをぶっちぎる大健闘。打ち手を選ぶ「餃子系機種」としては快挙と言っていいスタートダッシュを決めました。
想定外の事態につき、例によって「理由探し」に躍起となる業界人もいましたが、細部に目を凝らすとヒットの予兆もしっかり見える台ではありました。馴染みはあるが意外性も大きい版権のツカミ、萌えキャラ「うまみちゃん」の活躍、餃子系機種としては久しぶりの新規役モノ(秀逸)、添え物ではなくしっかり作った液晶演出、最低でも4500発&一撃1万発も現実的に期待できる出玉性能などなど、これまでの餃子系ファンのみならずの訴求要素は満載でしたから、期待以上の人気を博したのも頷けるところです。
導入から1週間ほどして自分も打ってみましたが、難関そうで意外とスムーズに回転体に至る上段ステージに好感、しかし見た目1/3の振り分け率に疑念を抱かざるを得ない回転体にストレスMAX。かと思えば一気に3つ保留が埋まったりする入賞ムラの振り幅と、うまみちゃんのあざとい笑顔に騙され(卑怯ですよねぇ)、気がつけば3万も入れていました。20回転しか回ってないのに(笑)。
入賞即でSPに振り分けられなければ大半がハズレへと向かう過去の餃子系役モノと違い、各種ギミックの順を踏んで下段に導かれる構造は、それ自体がつい目で追ってしまう「ゲーム性」の塊であり、玉の動きの意外性に一喜一憂するパチンコ本来の形でもある。しかし最後、思い通りに入らない回転体のイライラをうまみちゃんに誤魔化され、一発逆転の連チャンを夢見てついカネを使わされてしまう……。チープさと親しみやすさの皮を被った、実に狡猾、いや危険な台、それがPうまい棒。役モノ機不遇が続くご時世ではありますが、ただゴチャゴチャさせたのではなく、ゲームとしての一連の流れを上手く計算したなぁと唸らされる役モノの工夫に、さすがTOKIOを生んだアムテックスの仕事だと感激するばかりでありました。
と言っても僕が打ったのはボーダーライン半分のクソメンテ台だったわけで、なんぼ面白いと感じても、さすがにこれ以上は手が出ない。本機も結局、役モノ機お約束の高粗利ポジションに落ちつくのかと懸念したんですが、好きモノネットワークを駆使して導入店の様子を探ってみると、どうやらそうでもないらしい。意外と打てるよ、差玉は連日客の勝ちだよというホールが散見されるのです。ビッグデータでは確かにやや高め、しかし意外にも現場は二極化と言ってもいい状況のようでした。