と言うか僕自身、打ちたいがためにこんな仕事をしているのですが、最近はホールに行くのが苦痛に感じることも少なくありません。何でかって、「運ゲー」すぎるんです。概ね半日、4パチのメイン機種を5回打ったとして、負けが3回、チャラ前後が1回、勝ちが1回、そんな割合です。運に支配されるその1回の勝ちがどんだけ大きいかで収支が決まるし、悪い方に寄ってしまうと、月に20万程度は普通に負けてしまう。いや、面白くないわけではないんです。牙狼も韋駄天も大好きです。ただ、たまに打つぐらいに留めておかないと財布がえらいことになりかねないと無意識にブレーキが働くことも、パチンコをよくわかっている店長が積極遊技に踏み出せない理由なのかもしれませんね。
自分の打ちたくなる店を作れ! なんてことを僕らパチンコ共和国民サイドは無責任に言い放ちます。でも、打たない店長からしたら、4パチなんて無理ゲーとしか思っていないし、小遣いもないのに牙狼なんてやってらんないよってことなのかもしれません。番長3より5円の萌えスロで遊ぶのが大好きって店長もいるかもしれません。もちろんもっと回したいし設定を入れたいのも本音でしょうが、社長はそんなに甘くないわけで、そもそも自分が打ちたくなる店をプロデュースできない環境で働かざるを得ないのが、令和のホール店長職なのかもしれません。無類のパチンコ・パチスロ好きが揃っていると思っていた店長が、実はそんなに打っていない現実からは、ジレンマに悶える現代ホール店長像が垣間見られたような気がしました。気の毒としか言いようがない。いいよもう、無理して打たなくても。
大﨑一万発
パチプロ→『パチンコ必勝ガイド』編集長を経て、現在はフリーのパチンコライター。多数のパチンコメディアに携わるほか、パチンコ関連のアドバイザー、プランナーとしても活動中。オンラインサロン『パチンコ未来ラボ』主宰。