【寄稿】6.2号機(WEB版)/POKKA吉田

ちょっと変な話になるかもしれないが、さらには、この数年ほど、各メーカーの社外秘になっているような技術系の話が、知らないうちに多くのメーカー間で共有されており、そのスピードもはやい。単純に、各メーカーの技術者たちがやろうと思った性能を先に実現されたときに、「このように実現したのではないか」という想定がいくつもあって、その答えあわせがはやくできるような状況になっているのだろう。これは個人的には謎なのだが、今の各メーカー間の傾向としてあるのは事実だ(これはパチスロだけではなくてぱちんこでも見られる傾向である)。だから、たとえば2か月も後の機種の場合は、いくつか性能ポテンシャル追求の術が先行機種よりも増えていることもあり得るわけだ。先例を参考・参照しながら独自性能を盛り込む、ということについて、今はかなりそのスパンがはやくなっているような印象を持っている。

ただ、当たり前の話であるが、私も強い期待を持っている6.2号機。これそのものは「良し悪しがつきもの」である。昨今、遊タイムの是非みたいな極めて無駄な議論を昨年からたくさんみかけてきたが、当たり前の話としては「遊タイム機であっても良い機械もあればそうではない機械もある」のである。6.2号機についてもそれは同じことが言えるかと思う。あの爆裂機時代でさえ、すべての出玉性能追求機種が良かったわけではないのだ。

だから、機種選定についてはいつものように精査することは必要だ。ただし、旧規則機の撤去はスケジュールとしてはっきりしている点、そのために新台入替をしていくか減台するかしか選択肢がないという点を考えると、やはり月並みだが先行アドバンテージは小さくはない。

現在、6.1号機で好結果を出している機種が少しずつ増えている。思ったより結果が出ているので中古で増台しようとして相場に驚いたというホール関係者も多いことだろう。その6.1号機でできることはすべて可能なうえに有利区間ゲーム数上限が倍になったのが6.2号機である。良し悪しは当たり前にあるだろうが、「とても良い機械」がたくさん出てくる近未来を期待しておきたい。

ワクチン接種一巡によって年末までにはコロナ禍が落ち着くとしたら、活況を取り戻す一つのきっかけが6.2号機になる、ということを想定できるようなヒット機の登場を待っていよう。

■プロフィール
POKKA吉田
本名/岡崎徹
大阪出身。
業界紙に5年在籍後、上京してスロバラ運営など。
2004年3月フリーへ。
各誌連載、講演、TV出演など。
お問い合わせ等は公式HP「POKKA吉田のピー・ドット・ジェイピー(www.y-pokka.jp)」か本誌編集部まで。

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