では、先行したわけでもないが後発の来年機種とは言えない今年秋から冬にかけて出てくるであろう6.2号機はどのようなものか。日電協は回胴遊商や日電協の総会で秋から冬にかけて6.2号機が出てくるということを公式にアナウンスしている。これは察するに「この時期に6.2号機が続々と出てくる」という見込みということではないだろうか。
私の想定では「遅れて出てきた分だけそれなりに性能ポテンシャルは高くなる」という結論になる。
6号機は5号機時代にはあまりなかった適合率の問題がある。4号機の初期の初期には同じような問題はあったが、後にそういう問題は解消されていった。現在の適合率の問題はパチスロの歴史上はあまり例のない長期間となっており、各メーカーの想定適合率と実際の適合率などの件も含めるとこれはかなり厄介だ。適合だけを前提にすると性能ポテンシャル追求が不安で、性能ポテンシャルを追求すると適合率が不安に、というようなあちらとこちらが立たない関係にざっくり言えばなっている。もちろん、その関係を上手く制御して企画開発するのが各メーカーの腕の見せ所だし、6.2号機においては、おそらくその関係が上手くいった機種から出てくるということになるだろう。既に適合している2型式もそうだろうし、おそらく7月も8月も適合はそこそこ出てくるとして、それらの型式もそうだろう。
ただ、それでも適合率の問題はあるので「いつ販売できるか」という時期については、どうしても試射試験運というのがある。つまり、トライアンドエラーを繰り返して性能ポテンシャル追求が出来たものが「登場する」確率というのはやはり低い。少しずつ適合し少しずつリリースされるということになるだろう。ということは、ここから「後発機種と言える機種が出てくるであろう来年頭くらいまで」の間は、低い確率に勝って出てきた機種ということになる。1日の枠がざっと5枠あっての型式試験だから、個々のメーカーにとっては低い確率であっても、適合する型式は必ずそこそこ出てくることになる。さらには、ただでさえ警察庁も適合率の改善には積極的だ。そもそも1,500ゲーム上限よりも3,000ゲーム上限の方が適合率は高くなる、という公算も持つことができる。これは設計した内容によってはそうとも言えないが、少なくとも警察庁が昨年から有利区間のゲーム数規制の緩和について前向きな対応を採った理由の一つは「適合率改善につながる」というものであることは事実である。