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【寄稿】韋駄天ライトヒット祈願(WEB版)/大﨑一万発

投稿日:2021年4月28日 更新日:

4月1週目導入開始の『韋駄天ライト』が絶好調スタートを切っています。BOX導入する大型店も珍しくなく、大賑わいのシマには目を疑うほどのドル箱が……。いやこれライトスペックなんですよね。こんな台が出るとは、いやこんなパチンコになるとは、1年前は誰が予想したでしょうか。

本家ミドル韋駄天が火を付けた激速一撃ムーブメントは、いよいよ甘デジにまで及び「速くあらずんばパチンコにあらず」の勢いで市場を塗り替えています。のんびり玉を弾いて出たり入ったりを楽しみながら、ちょっと勝ったり負けたりする……のが本来のパチンコだったはずですし、僕自身も羽根モノのまったりしたゲーム性に惹かれてのめり込んだクチですが、その羽根モノ的位置づけだった甘デジまで一発逆転スペックがもてはやされる。時代は変わったよなぁ、の一言であります。

僕は牧歌的な時代を知る打ち手だし、昔は良かったと懐かしむことも少なからずあるわけですが、でも速さ命にすっかり変貌してしまった現状を嘆かわしいと言うつもりは毛頭ありません。望む客が多い商品が支持を得る当たり前の市場原理に照らせば、当たりやすく、短時間でも大勝ちの夢を見られ、爽快感も味わえる「ライトスペック×激速一撃」トレンドは、まさに時代の要請。スペックダウンしたシリーズ機は必ずコケるとの「常識」もぶち破りそうな韋駄天ライトの健闘に、新たな可能性を感じてすらいます。

パチンコの娯楽としての優位性は、手軽にちょっと遊べる身近さでした。しかしその座をスマホとネットに奪われ、追求してきた射幸性もキャップされ、ならばと工夫を凝らしたゲーム性はわかりにくいと敬遠され、情報強者のみが利を得るようになって格差を生んだ。そうこうしている間にパチンコ共和国民は困窮し、重厚感のある勝負よりも、無理ない中での適度な刺激で十分と考える打ち手が増えてきた……のがここ10年ほどの市場の流れに思います。

上限スペックのハイミドル機が勝負感を追求するのは当たり前の話ですが、その射幸性に釣られない打ち手や、勝負したいけど財布が不安と「わきまえた人」に刺さっているのが韋駄天ライトではないでしょうか。

4円で遊びたいのが本音だけど、ちょっと無理って人が1パチに流れ、「4倍遊べる」ではなく「4分の1の資金」で楽しんでいるのが今の市場です。韋駄天ライトは、4円ジマの中にあっても「3分の1の資金」でほぼ同様のゲーム性を体感できる。まるで低貸感覚で勝負しながら、一撃1万発も珍しくないスペックにおいて、勝った時は1円でなく4円なんですよ!

ここですね、韋駄天ライトの唯一無二の打感と言えるのは。「ちょっと怖い韋駄天ミドル」が物差しとなっているので、気安さはまるで1パチ感覚。しかも、元々が少出玉機でしたし、RUSH突入率や獲得出玉数が調整されたとは言え、継続を92%持たせたことで、初当たり確率が大幅に上がったお得感のみがクローズアップされ、ラッシュ時の期待出玉が3千個近く(!)も低下しているのに「格落ち」を感じさせません。さらに遊タイム非搭載とすることで、回せて設置店も使いやすくまとめた点も。スペックダウンした後継機に、これほどまでに食指が動かされた記憶はかつてなかったように思います。

いやむしろ、ミドルはハマるからライトでいいじゃん、とすら(笑)。爽快感も高揚感もまるでミドルと同じ、なのに単発やショボ連で終わってもダメージより次こそはと前向きに打たせてくれる軽さ。粘るもヨシ、ちょいの間でもヨシ。出玉面の物足りなさを一切感じさせない魅せ方の勝利。限界ギリギリの射幸性を追求するだけが「正義」ではないのだと、正しく形で示してくれた台だと思います。

大事なのはモードTYだの総量緩和だの、そんな計算上の数字じゃない。パチンコ共和国民は、気軽に遊べて、うまく騙してくれる台を望んでいる。勝負じゃなくて遊びなんですパチンコは。韋駄天ライトには、ミドル以上のヒットを願っています。

■プロフィール
大﨑一万発
パチプロ→『パチンコ必勝ガイド』編集長を経て、現在はフリーのパチンコライター。多数のパチンコメディアに携わるほか、パチンコ関連のアドバイザー、プランナーとしても活動中。オンラインサロン『パチンコ未来ラボ』主宰。

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