こんにちは。チャーリー・ロドリゲス・湯谷です。今、パチンコ業界は過去に経験した事のない「構造不況」で、メーカーも販社もホールも生き残りをかけて必死に競争しているというのが実態です。そのような中、今回は、言葉は乱暴(笑)ですが、あえて「中古機価格相場操作」と題しまして、『CR牙狼 魔戒の花』をケースとして解説していきたいと思います。
先般より述べている通り、遊技機の中古は「中古機価格が高い=人気が高い」という方程式ではない、という事はご理解頂いていると思います。無論、遊技機の人気の高さが中古機相場の実態(価格)に大きな影響を与える事は否定しませんが、それだけが要素ではない、という事です。
簡単にまとめると「売りたい」と「買いたい」の価格がマッチすれば、機械の人気・不人気に関わらず値段がつく。中古機の場合、所有権は販社やホールに移っているので、買い手も売り手もその2社間となるわけですが、ネット上で「空売り」をしかける事で、値段が変動し、それが実売の時点でも大きな影響を与えるのが遊技機の中古取引なわけです。
元々、2社間なら、互いに「高く売りたい」「安く買いたい」となるのは当然で、しかもそこに明確な指標はない。じゃあ、ネット上に出ている取引価格を参考に値決めしましょう、となる。その指標が純粋に「需要と供給」というメカニズムの中で公正な取引となれば良いが、実態は前述した通り「空売り」等を仕掛ける事で意図的に相場を操作し、取引を優位に進めようとするわけです。
では『CR牙狼 魔戒の花』を例に解説したいと思います。現在、同機種はMAX機の中でも抜群の稼動を誇り、現在も高稼働中です。人気も高いのですが、先日発表された撤去リストに掲載されており、今年12月には完全撤去するようお店は指導されています。
中古機価格をネットで調べてみると、1台あたり約40万~47万前後で取引されています。「人気があるから当然」という声もありますが、MAX機の中古設置は事実上不可能(詳細は省きます)なので、今のところ、秋口にリユース機(=1/320)として登場予定となる噂があるため、その用途として使われるのでは?という目算が高いです。例外として新店出店が予定されていて、機械を探しているというケースもあると思いますが、非常に少ないでしょうから、リユース機対策がメインで値段が高騰していると予測します。
そして、もう一つ考えられる事が「販社が在庫を持っていた場合」です。いずれ価格が下がっていくので、ここで売り抜けたい、という心理もあります。このようなケースも相場操作も可能性として否定できない、というわけです。
最後に、中古取引で仕事をしている関係者に聞くと「そんな実態(=操作が行われている)は分かった上でやっている」と答える人が大半でした。つまり、それがビジネスの前提条件である、と。証券取引所のように第三者機関があるわけではないし、値決めを行う参考指標もないので、今後もネット上のシステムを上手く利用して、価格を意図的に変動させる事が随所で行われていくのでしょう。
また、販社はそのようなリスクと向き合って仕事を続けるべきか?または第三者機関設立を目指して一致団結し、権威ある「中古機相場価格」を形成できるか?という事になりますが、ここも様々な問題を抱えているようです。利権が発生しますから中々まとまらないのではないか?と思う所です。
いずれもファン目線で言えばデメリットしかない。ツケは全てユーザーが負担する、という構図ですからね。どのような方法でも良いので、いち早く取引に透明性が担保されるよう、切に願いたい、そう思っております。
意見待つ!
■プロフィール
チャーリー・ロドリゲス・湯谷
自称パチンコ・パチスロ伝道師。特技はスプーン投げ。
「意見待つ!」と言いながら、ホントは他人の意見に弱い。