九州遊商は5月30日、福岡市のホテルオークラ福岡において第36回通常総会を開催した。本総会は組合員総数121人のうち本人出席65人、委任状出席37人、合計出席数102人で総数の半数を満たし有効に成立。全6議案が審議され、すべて可決承認された。
冒頭、挨拶に立った國分寿人理事長は「業界としてはホール数の減少に歯止めが利かず、まだまだ厳しい状況が続くと考えられる。我々としても、昨年の証紙発給枚数は約6万枚、前年度比では80%程度となった。認定証紙においては前年度比118%だったものの、中古の減少を補えるほどの数値ではない。こういった厳しい状況下で昨年理事長を拝命したが、この1年だけでも、全国では遊技業界の現状打破に向けて大勢の方々が尽力されていることを感じた。一例として、来月6月24日にパチンコ・パチスロ産業の合同祝賀会が開催される。遊技業界のパーパス、直訳すれば志、存在意義といった意味だが、遊技業界全体でこの産業のパーパスを広め、遊技産業の地位向上、遊技人口の増加に向けて積極的に参加して参りたい」と決意を語った。
続いて永年功労者3名(出席者2名)への表彰が行われた後、議案審議へ。審議では令和5年度事業報告や令和6年度事業計画(案)をはじめとする全6議案が上程され、すべて原案通り承認された。理事長挨拶でも触れた確認証紙等発給状況については、令和5年4月から翌6年3月まで、全国での証紙発給枚数は450,812枚、稼働実績累計は296,886件で448,960台、九州では証紙発給が枚数59,794枚、稼働実績累計は38,845件で59,626台となり、稼働実績の前年度対比としては全国で件数81%・台数81%、九州で件数82%・台数80%となったことを報告。一方で認定証紙発給枚数については、稼働実績の前年度対比で全国では件数75%・台数104%、九州で件数81%・台数118%となった。
次に来賓祝辞として福岡県警察本部生活安全部生活保安課の飯盛貴之課長と、九州地区遊技業組合連合会の松尾道彦会長が登壇。飯盛生活保安課長は「ぱちんこ業界におかれては、社会問題となっているギャンブル等依存症に関して、各種取り組みを着実に進められている。今後も更なる積極的な取り組みに期待したい。また遊技機の流通についても、不正遊技機の流通防止、中古遊技機流通の健全化、使用済み遊技機の適正処理への取り組みを引き続きお願いしたい」と祝辞を述べた。
続いて九遊連の松尾会長は「長かった新型コロナ感染症の猛威も過ぎ去り1年が経過した。今では人の流れにも活気があり、お客様を安心してお迎えできる。社会はデフレを脱却しインフレに向かう中、私たちの業界では貸玉料金の値上げもままならず、遊技人口の減少とともに売上も減少するといった厳しい状況が続いている。業界を挙げて社会貢献を行い、依存対策を行ってきたが、しかし一方で、パチンコ・パチスロの魅力を発信する活動は、あまり行えていない。もっとパチンコ・パチスロの楽しさ、魅力を発信することについて、業界に関わるすべての人が一つとなって、努力し、業界を盛り上げて参りましょう」と語った。
その後に行われた懇親会では、冒頭に國分理事長が挨拶し、来賓で出席した福岡県遊協の平岡聖教理事長の乾杯の音頭で開会、盛大に行われた。