9月25日、ホール関係4団体名で「業界として禁止とする広告宣伝について(第2報)」が通達されました。緊急に対応を要する不適切事例として、広告宣伝ガイドラインに違反する3項目の実例を挙げ、改めての禁止を念押しするもので、その中にはようやくと言いますか、「晒し屋」への言及が見られます。
「ホールの設定状況を示唆することを目的として、第三者が公約系サイトやホール取材サイト、SNS等で用いている図柄等を表示すること」
こちらが通達文書の第一項で、付帯の説明文も併せて解釈すれば、出玉や設定示唆を行う晒し屋は使うな、公約を掲げたイベント(取材)はやるな、無関係のふりして情報を媒体に提供するな、そして媒体等のロゴ広告もやるなとする内容。これを受け、一部意識の高いホールが取材系イベントや晒し屋の利用を中止するといった対応は見られますが、10月中旬現在、その影響は限定的で、これまでと大差のない状況が続いています。
見てくれだけを言うならば、SNS上ではレインボーや機種示唆の絵文字が姿を消し、ホール発信の掲示物からも関連性を匂わすデザインは見られなくなりました。表面的な「改善」がなされたのは間違いのないところですが……、しかしちょっと踏み込んで検索すれば、すぐさま具体的な公約内容に辿り着ける。イベント名が変更され、具体的な告知内容が消えたところで、この媒体のこの取材は○台並びが○箇所だと推測できる。化粧が多少薄くなっただけで中身は同じことですから、現状、通達にはほとんど意味がなかったように見えるわけです。
晒し屋の是非については、ホールもプレイヤーも意見の分かれるところで、軽々に論じられるものではありませんが(僕自身、プレイヤーの立場で言うなら是であります)、しかしそれが商行為・広告業務の一環である限り、発注側のコンプラ意識と責任が問われるのは言うまでもありません。ビジネスはルールに則って営まなければならないし、違反した者にはペナルティが下されて然るべき。という当然の物差しを基準にするならば、今回の通達は果たして何のためにどんな意味があって出されたのか首を傾げてしまうわけです。