全関東遊技業組合連合会(佐藤孔一会長)は7月13日、都内千代田区の東京国際フォーラムで第35回定時総会を開催。任期満了に伴う役員改選では、佐藤会長(新潟県遊協前理事長)が退任し、埼玉県遊協の趙顕洙理事長が新会長に選任された。
総会冒頭、佐藤会長は「今年6月末現在の営業店舗数が3年前と比べて1,911店舗も減少するなど、業界は容易ならざる事態となっており、今こそ業界の社会的基盤をしっかり固めていく必要がある」、「パチンコ・パチスロ産業が福祉的社会資源になるためにはどのように対処すべきかが問われており、一丸となってマスコミや社会に向けて対応していく時期が来ている」として、「全日遊連のもと全関東遊連の各都県遊協は、大衆に安心・安全の余暇を提供するという遊技業の原点に立ち返り、幅広い層から支持されるよう、力を合わせて頑張ってまいりたいと思います」と挨拶した。
令和4年度の事業報告では、①新型コロナウイルス感染症への適切な対応、②パチンコ・パチスロ依存問題への対応、③安定したホール経営の推進、④パチンコ・パチスロファンの回復・拡大、⑤積極的な社会貢献活動、⑥(1都10県遊協の)連携の強化、を共通の施策として積極的に取り組んだことが報告された。収支決算では、時代に合わせたスリムな運営に努めたことを報告した。
また、令和5年度の事業計画(案)では、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に引き下げられるなど、社会経済活動の正常化に向けて大きな転換を迎えているなか、パチンコ・パチスロ業界はファンの回復・拡大に努めるとともに、引き続き依存問題対策をはじめとする諸課題に精力的に取り組まなければいけないとして、①パチンコ・パチスロファンの回復・拡大、②パチンコ・パチスロ依存問題への対応、③広告宣伝への適切な対応、④安定したホール経営の推進、⑤積極的な社会貢献活動、⑥連携の強化、という6つの事業を推進していくこととした。収支予算(案)では、引き続き時代に合わせたスリムな運営に努めていくことを確認した。
任期満了に伴う役員改選では、2期4年にわたって会長を務めた佐藤会長が退任し、今年5月24日の副会長会議で次期会長候補に選ばれていた埼玉県遊協の趙顕洙理事長が満場一致で新会長に選任された。その他、会計理事には椿喜一郎氏(都遊協副理事長。留任)、監事には五月女善重氏(埼玉県遊協副理事長。留任)と依田雄一氏(静岡県遊協副理事長。新任)、専務理事には齋藤正士氏(埼玉県遊協専務理事。新任)が選任された。
趙新会長は就任にあたって「コロナ禍の3年間、閉店・廃業が相次いで、業界は大変な状況に追い込まれたと認識していますが、そうしたなかでも全関東遊連の1都10県遊協の(組合員店舗の)総設置台数は全国の34%ぐらいの規模を保っており、業界のなかでの影響力はまだまだ捨てたものではないと思います。1都10県遊協は関東エリアの組合同士ということもあり、非常に見知った間柄で連携が図りやすく、自由闊達に本音を言い合える場だというイメージを私はもっています。各都県遊協の専務理事の皆さんが実務をしっかり担ってくださっているのも心強い限りで、私の会長就任後もこの自由闊達な意見交換ができる関係を大事にしていきたい。その上で、ときには声も上げていく。そういうフランクな組織運営を心掛けていきたいと思いますので、ご指導よろしくお願いいたします」と挨拶した。
総会の最後には、総会宣言(案)として、パチンコ・パチスロ遊技が国民から親しまれ、幅広い客層から支持される大衆娯楽となるよう総力を挙げて各種事業に取り組むことを宣言し、総会スローガン(案)では「手軽で快適に遊技が出来る遊技環境を提供し、ファンの回復・拡大を推進しよう」「業界団体と連携を図り、各種施策を積極的に推進しよう」「ガイドラインに沿った広告宣伝の適切な運用を徹底しよう」「ホールを取り巻く経営環境の中、安定したホール経営を推進しよう」「地域社会との共存を図り、社会に必要とされる貢献活動を積極的に推進し、その活動を広く社会に周知しよう」という5つのスローガンを掲げた。