年が明けて令和5年として本誌への初寄稿となることから、表題について中長期的な想定として触れてみようと思う。なお、私はスマート遊技機推進&肯定派ではあるが既存機否定派ではない。また、スマート遊技機「だけ」の遊技機市場に早くなっていくべきだとは「考えていない」。諸条件が満たされてすべてのホールが自然にスマート遊技機だけを選択するようになればスマート遊技機市場として到達点になるとは考えているが、その是非については実は意見はない。「そういう遊技機市場になるかどうかは、ホール職域とメーカー職域が決めるだけ」という考えである。
では触れるのはどういう内容か。それは「遊技機市場が(ほぼスマート遊技機だけになる)ための条件はどのようなものか」ということであり、それを単なる私の予想的なものとして触れるということである。この点は誤解なきようにお願いしたい。
さて、スマート遊技機だけの市場になるための条件をざっと挙げるといくつもあるが、最も重要なものは鶏卵の先はどちらかというのを置いておけば次の2点となるだろう。
・ホールがスマート遊技機しか買わなくなる
・メーカーがスマート遊技機しか作らなくなる
実は究極にはコレだけが条件となると考えている。では上記2点の条件が満たされるのはどういうときか。それぞれについて簡単に述べてみたい。
まずはホールがスマート遊技機しか買わなくなるという状況。これが実現するためには「すべてのホールがスマート遊技機を設置している(か、近い将来に設置の準備をしている)」ことが必要だろう。そのためには各種設備等や遊技機の供給が総需要にすべて対応できていることが前提である。
今、ホール関係者の間ではスマート非導入店と導入店と、やはり分かれている。そして非導入店の数はとても多い。すなわちこの状態ではスマート遊技機だけの市場になることはないわけだ。