シーズリサーチは10月8日、2021年10月期の「パチンコ景気動向指数(DI)調査」の結果を公表した。調査はパチンコ業界の景気動向の判定を目的に経営企業を対象に四半期毎に実施している。今回の調査は2021年9月9日~9月27日にかけてファックス及びWEBアンケートにて実施し、59企業、81地域から回答があった。
報告書によると、収益や売上・粗利といった全般的業況は前回から13.7良化、▲44.4ポイントへと回復した。3ヵ月後は▲43.2ポイントと横ばいで推移する見通し。なお、悪化理由は現況、先行きともに「来店客数の減少」がもっとも多く、現況で79.7%、先行きで77.5%となっている。
稼動状況は「パチンコ」が前回から22.0と大幅に良化し▲21.0ポイント、「パチスロ」は前回から7.0良化し▲72.8ポイントとなった。3ヵ月後は「パチンコ」▲11.1ポイント、「パチスロ」▲75.3ポイントと、パチンコはさらに回復するが、パチスロは低迷が続く見通し。
資本投資気運(遊技機)は3.4ポイント(前回比4.1悪化)とやや落ち込んだが、3ヵ月後には30.5ポイントまで大幅に回復する見通し。資本投資気運(その他設備)も前回から5.1悪化し▲20.3ポイントとなったが、こちらも3ヵ月後は▲8.5ポイントまで回復する見通しである。
今後3ヵ月間の事業規模について増減差(拡大-縮小)で見ると、「遊技事業」が▲7.3ポイント(前回比2.7良化)となり、概ね横ばいで推移した。また、「遊技機以外の事業」は13.2ポイント(同9.3良化)となり、拡大する見通し。
遊技機設置台数の増減差は、パチンコが5.5ポイント(前回比4.0悪化)、パチスロが▲40.7ポイント(同14.1悪化)となり、パチスロ減台の意向が鮮明化している。また、遊技機購入費用の増減差は、「パチンコ新台」が15.8ポイント(同6.7良化)、「パチスロ新台」が▲3.6ポイント(同5.5良化)となり、新台は回復傾向が見られた。一方、中古機については、「パチンコ中古機」23.2ポイント(同4.9悪化)、「パチスロ中古機」7.1ポイント(同10.4悪化)となり、落ち込む見通しとなった。
販売管理費の増減差は、「広告宣伝費」▲13.8ポイント(前回比13.5良化)、「販売促進費」▲25.9ポイント(同7.4良化)、「固定費」▲29.3ポイント(同2.4悪化)、「人材確保・教育訓練」▲7.0ポイント(同2.4悪化)、「設備機器投資(OA機器など)」▲21.1ポイント(同6.6良化)、「設備機器投資(各台計数機など)」▲7.0ポイント(同8.6良化)となり、広告宣伝費や設備機器投資、販売促進費は増やす見通し。