日遊協は6月17日、オンラインで第32回通常総会を開催した。総会には、正会員286社中246社(委任状含む)が出席。議案審議では、令和2年度事業報告書及び決算報告書の承認、理事報酬、役員選任に関する件等4議案を審議し、すべて原案通り承認した。役員選任の件では、秋田光勇氏(エース電研)、石原明彦氏(SANKYO)、岩本康博氏(ラーネッド総合法律事務所)、木原海鵬氏(大都販売)、宮本茂氏(メッセ)、盧昇氏(三洋物産)の6理事が選出された。
冒頭、西村拓郎会長は「昨年8月6日の臨時理事会において、日遊協をぶっ壊すという覚悟で業界改革をお約束し、会長の大役を受けた。この改革への思いを皆様方に好意的に受け止めて頂き共に駆け抜けた10ヵ月であった」と会長就任からこれまでを振り返り、支部活性化会議をはじめ、遊技機大型化に関する検討会PT、コロナ対策コンソーシアムPT、SDGsなど日遊協の新たな取組みについて活動報告を行った。
さらに、「コロナ流行以前からはじまったパチンコ業界の疲弊という問題に目を向けねばならない。ピーク時に1万8,000軒あったホールも今は半分以下になっているが、パチンコ産業が社会の一員として、さらに日本の娯楽文化としてどう社会貢献できるのかを皆様と語り合っていきたい。未来に向けた課題も一つずつ着手し、業界改革を指針にスピード感をもって前向きに謙虚に取り組んで参る所存」と抱負を述べ、会員企業に理解と協力を求めた。
オンラインで繋いだ行政講話では、警察庁小堀龍一郎保安課長が日遊協に期待する点として、新型コロナウイルス感染拡大防止対策、21世紀会決議に沿った遊技機の入替、遊技機の適正な管理・廃棄、依存問題への積極的な取組み等の4点を挙げた。
感染対策については「貴協会では『コロナ対策コンソーシアムPT』を立ち上げ、一歩先に進んだ取組を進めました。学術機関と連携し、専門的知見を踏まえた感染防止対策を推進するとともに、その情報発信に努めています。このような陰の努力もあり、これまで、ぱちんこ店でクラスターが発生したという情報には接しません。ここで改めて感じるのは、団体としての取組の大切さです。もし本業界の団体が名ばかりで機能しない、あるいは議論ばかりで行動を伴わないものであれば、もっと状況は悪かったかもしれません。貴協会における「コロナ対策コンソーシアムPT」も、専門家の力を借りてより良い感染防止対策を講じるための具体的な行動として、業界をリードする大変良い取組みです」と高く評価。公益性を意識し行動する横断的組織としての各種役割に期待を寄せた。