過去最大の悪化からは回復するも見通しは厳しい/パチンコDI調査

シーズリサーチはこのほど、2020年9月期の「パチンコ景気動向指数(DI)調査」の結果を公表。全般的業況は過去最大の悪化から回復が見られたが、3ヵ月後の見通しは依然として厳しいものとなっている。一方で遊技機への資本投資気運は旧基準機撤去の影響から大幅に回復、3ヵ月後にはプラスに転じる見通しとなった。

この調査はパチンコ業界の景気動向の判定を目的に経営企業を対象に四半期毎に実施している。今回の調査は2020年9月10日~9月25日にかけてファックス及びWEBアンケートにて実施し、78企業、115地域から回答があった。

報告書によると、収益や売上、粗利といった「全般的業況」は、▲67.8ポイント(前回比25.7良化)となり、休業要請による過去最大の悪化から回復が見られた。3ヵ月後は▲62.6ポイントまで回復が見込まれるが、依然として厳しい状況に変わりはない。

全般的業況

「稼動状況」は、パチンコ▲68.4ポイント(前回比25.9良化)、パチスロ▲66.4ポイント(前回比11.3 良化)まで回復した。3ヵ月後はパチンコ▲57.9ポイント、パチスロ▲64.6ポイントとなる見通しで、パチンコは回復する見通しだが、パチスロは概ね現状維持の見通しとなった。

稼働状況(パチンコ・パチスロ別)

企業金融においては、「資金繰り」±0ポイント(前回比38.3良化)、「貸出態度」5.1ポイント(前回比13.9良化)、「借入金利」▲1.3 ポイント(前回比5.0良化)で、特に「資金繰り」において大きな改善が見られた。

企業金融

「資本投資気運(遊技機)」は▲24.1ポイント(前回比52.4良化)と大幅に回復。旧基準機撤去による入替の影響が考えられ、3ヵ月後は5.1ポイントまで回復する見通しである。

資本投資気運

今回のトレンド・ウォッチのテーマのひとつである「高射幸性機撤去後の入替予定」については、「新台と中古機を同程度で入替」(62.8%)が最も高く、次いで「中古機中心に入替」(19.2%)、「新台中心に入替」(9.0%)の順で高かった。また、高射幸性機の撤去を目前に控えて、「未定」(9.0%)と回答している事業者が1割近くいた。「高射幸性機撤去後の稼働の影響」については、9割以上(「とても影響がある」、「やや影響がある」)が「影響がある」と回答している。

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