㈱ユニバーサルエンターテインメント(富士本淳代表取締役社長)は3月9日、アメリカのカジノ運営大手のウィン・リゾーツ社(Wynn Resorts, Limited)と同社、同社子会社のアルゼUSA(Aruze USA, Inc.)及び同社前会長の岡田和生氏間で係属中だった訴訟に関して、同社及びAruze USAはウィン・リゾーツ社との間で和解契約を締結したと発表した。
和解契約の内容は、同社とアルゼUSAは、ウィン・リゾーツ社及びその執行役・取締役に対する全ての請求を取り下げ、ウィン・リゾーツ社は、同社とアルゼUSAに対する全ての請求を取り下げることと、ウィン・リゾーツ社が平成30年3月31日までに総額26億3,200万ドルを同社グループに支払うこと、の2点。
同社は、和解契約の当事者に岡田和生氏は含まれておらず、今回の和解契約は岡田和生氏に対して何らかの免責をするものではないと主張。また今後、同社は、ウィン・リゾーツ社の新経営陣との間で、将来に向けて建設的な関係を築くことを目的として対話を続けていくとしている。
この訴訟は、同社が平成24年3月、ウィン・リゾーツ社によって不公正かつ不適切に償還されたウィン・リゾーツ社株式約2,455万株を保有していたアルゼUSAへの株式返還、ならびに、償還価格を株式の市場価格より約30%過小評価したことによる10億ドル超の損害賠償責任を求めて提起したもの。