ぱちんこ広告協議会が第1回社員総会を開催

パチンコ業界の広告・宣伝に関わる企業で構成されるぱちんこ広告協議会(大島克俊理事長)は12月4日、都内港区のTKPガーデンシティ品川にて第1回社員総会及び基調講演を開催した。

大島克俊理事長は開会にあたり「設立準備からはや2年を経過したが、この2年の間にも業界環境は予想以上に変化している。当協議会もその変化に応じ、様々な取り組みを実現化させていく必要性があると感じている。本日は1年目の結果を報告し、今後の展望を会員企業の共通認識とし、今後のパチンコ業界および、会員企業の発展に繋がる場にしていきたい」と挨拶。

総会は会員総数34名(2017年9月末時点)のうち29名(委任状を含む)の出席により成立。議案審議では、第1期事業報告および収支決算承認の件、定款変更の件の2議案について審議し、それぞれ原案通り承認可決した。また、第2期活動方針として、「ファンによる『遊技機アワード』の開催(2018年3月予定)」「広告・宣伝に関する共通課題を研究し、ガイドラインの随時見直しと運用」「未来広告委員会の新設。ガイドラインのさらなる具現化」「広報活動を強化し、各方面との関係強化、認知度向上に努める」ことなどが決議された。

基調講演では、日本たばこ産業㈱たばこ事業本部渉外企画室の鈴木祐介課長と㈱ディー・エヌ・エー渉外統括本部ビジネス開発部の小林大介氏が登壇。「たばこ業界の広告における自主規制について」をテーマに講演した鈴木祐介課長は、国内のたばこ規制は、広告に限らず、世界保健機関(略称:WHO)のたばこ規制枠組条約(略称:FCTC)によって全般的に規制が強化傾向にあるとしたうえで、「現在、製造たばこに係る広告については、国内法であるたばこ事業法の下、たばこ事業法施行規則や財務省告示に基づいて、一般社団法人日本たばこ協会が規定した自主規準に則り広告、販売促進活動を実施している。製造たばこの広告は、利用可能なメディアや表現手法、必須の掲載事項などが詳細に規定されているが、これらの自主規準を大切にし、また遵守していくことが、業界のガバナンスが有効であることの証となり、業界の自主性を担保するひとつの方法である」と語った。

小林氏は「ソーシャルゲーム業界におけるJASGA設立の背景」をテーマに講演。JASGAは、オンラインゲームの『コンプガチャ』が景品表示法の景品規制に抵触する恐れがあるとして、消費者庁より指摘を受け、ソーシャルゲームプラットフォーム事業者6社をはじめ関連団体、関連企業が2012年11月に発足させた団体。小林氏はJASGA設立時の状況を振り返り、「当時は、コンプガチャの隆盛期で、参加企業のそれぞれがライバル同士でしのぎを削っていたが、この問題はそれを超えて取り組んでいかなくてはならない大問題だった。JASGAでは、ソーシャルゲームの利用者が安心・安全に楽しめる環境整備や、ソーシャルゲームを通じた社会・文化への貢献と産業振興による経済の発展への寄与を目的として、3つのガイドラインを策定し自主規制を行っている」と話した。

ぱちんこ広告協議会は、パチンコ業界における広告・宣伝等の健全化に関するさまざまな問題に対して、広告関連会社が連携して取り組み、広告・宣伝や報道における基準の明確化などを通し、より一層の適正化実現に取り組むことを目的として2016年5月に設立、同年12月5日に一般社団法人として登録した。2017年11月1日現在の会員企業は41社。

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