元役員による不正資金流出疑義に関して㈱ユニバーサルエンターテインメント(富士本淳代表取締役社長)は8月30日、外部専門家で構成する特別調査委員会が同社に提出した最終調査報告書を公表した。
調査では、主体的な関与が疑われる同社及びその子会社の役員、従業員のメールを含むPCデータ、スマートフォンのショートメッセージサービス、契約書、各種議事録、銀行口座の取引履歴、各種稟議書、経理関連書類等の精査、関係者へのヒアリングが行われ、その結果、「TRA社から第三者への貸付」「TRA社からの小切手の振出し」「UE韓国による担保提供」は全て岡田和生元取締役会長が主導して行った不正行為だと判断。報告書では、岡田元取締役会長について「いずれの行為でも、自己の個人的な利益を図っているものであり、公私混同も甚だしく、上場企業の取締役として当然有すべき倫理感が乏しかった」と指摘している。
同社は、全ての事情を総合的に考慮し、岡田元取締役会長及び不正に加担した当時の取締役管理本部長に対して然るべき措置を検討していくという。なお、今回の特別調査委員会による調査結果の今期業績への影響はないとしている。
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