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「都市部ほどギャンブル等依存率低い」都留文科大学研究グループが全国4万人に調査

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このほど東京都遊協が助成する「ギャンブル等依存の要因およびギャンブル射幸性に関する全国調査」の中間報告が都留文科大学・早野慎吾教授の研究グループによって発表された。

研究グループでは、SOGS(サウスオークス・ギャンブリング・スクリーン)を使った多人数調査を本年4月から進め、調査はオンラインで全国20代~80代の42,880人に対して実施。本調査で分析対象にしているのは回答者42,880人のうち、過去1年でギャンブル等を行った14,780人(有効回答)。

SOGSというギャンブル依存症の度合いを判定する調査法では20点満点で5点以上を ギャンブル依存症が疑われるとされる。報告によるとSOGS得点全体の平均得点は1.68点で、0点と1点が約67.6%を占めた。性別でみると男性平均が1.86点、女性平均が1.18点。年代別では20代(平均2.23点)と30代(平均2.28点)が高いことが示された。

都道府県別では、富山県が2.57点と最も高く、山梨県や鳥取県など公営ギャンブルがない地域で高い依存傾向がみられ、埼玉県や福岡県、東京都などが依存傾向が低い結果に。パチンコ店舗が多い都道府県ほど低く、さらに農村部ほど一人あたりのパチンコ台数が多くなる傾向にあるため、人口一人あたりのパチンコ台が多いと依存傾向が高くなると考えられる。

また、パチンコをする理由では、「ストレスを解消するため(44.7%)」、「暇つぶし(37.7%)」と回答した人が多い。しかし、この2項目の平均SOGS得点はそれほど高くなく、それに対して「やらないと落ち着かない(4.9%)」、「孤独を解消するため(4.1%)」などの項目は、回答数は少ないものの平均SOGS得点がかなり高いことが分かった。

これらの分析結果から研究グループは、「地域に他の娯楽が見つからないことでギャンブルにのめり込むと『やらないと落ち着かない』状態になる。現代の社会が孤独感を助長して、その孤独感を解消するためにギャンブルにのめり込む。ギャンブル依存症の因子は複雑であるが、今、地域社会で必要なギャンブル等依存対策は、娯楽を多様化することと、各人の孤独感を解消することであろう」とまとめている。

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