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『遊技日本』

最優先課題は引き続き依存防止対策/警察庁保安課・山田課長による講話

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遊技機の流通については、その過程において型式の同一性が担保されるよう「製造業者遊技機流通健全化要綱」等が制定され、ぱちんこ営業者向けにマニュアルが策定され、各種研修等も行われるなど、業界における制度の理解も進んでいると聞いています。引き続き、遊技機の流通に携わる関係者が正しく制度を理解するための取組を継続していただきたいと思います。

平成28年4月以降に販売された型式の遊技機については、部品交換の際、変更承認申請に係る保証書の担保として、遊技機の性能が検定機と同一かどうかの点検確認を遊技機製造業者等が一台一台実施することとなりました。

また、遊技機の営業所への設置時や部品交換時に行う遊技くぎの点検確認は、これまで目視で行われていたところ、平成29年4月以降に新台として設置されたぱちんこ遊技機については、目視による確認の補助として「くぎ確認シート」が使用されており、昨年2月以降に型式試験申請されたぱちんこ遊技機については全ての遊技くぎを対象とした「くぎ確認シート」が使用されていると承知しています。こうした取組により確認の精度も向上し、遊技機流通の健全化も進むものと考えています。運用を通じて更に改善を進めていただくようお願いいたします。

次に、ぱちんこ営業の賞品に関する問題についてお話しします。

まずは賞品買取事犯の根絶についてです。

賞品買取行為の規制は、ぱちんこ営業と賭博の一線を画す重要な規制であります。貴連合会におかれましても、今一度、このことを営業者一人一人にまで、周知徹底していただきたいと思います。

次に、賞品の取りそろえの充実についてです。

平成18年にぱちんこ営業者関係5団体による「ぱちんこ営業に係る賞品の取りそろえの充実に関する決議」がなされたものと承知しておりますが、今一度、この決議の重要性を認識し、そうした意識が業界の共通認識となるよう貴連合会が業界をリードしていただきたいと思います。

最後に、適切な賞品提供の徹底についてです。

ぱちんこ店における賞品の提供については、等価交換規制が設けられていることは皆様も当然御承知のことと思いますが、今一度、各ぱちんこ営業者の皆様にあっては、自身の営業所の賞品が等価交換規制を遵守したものとなっているか確認し、遵守できていない疑いのあるものは排除していただくようお願いします。

最後に、広告・宣伝等の健全化の徹底についてお話しします。

広告・宣伝等の規制については、依然として、特定の日に特定の遊技機を示し、イベント開催を告知して射幸心をそそるものや、隠語を用いて規制の目をかいくぐろうとするような悪質な事案が発生しており、非常に残念に感じています。こうした広告・宣伝を行うことは、現在業界で進めているぱちんこへの依存防止対策に逆行する行為にも当たるのではないかと思います。このような違法な広告・宣伝等については、今後も指導・取締りを行っていきますが、警察の指導・取締りによって健全化が進められるのではなく、業界全体で認識を改めていただき、業界自らの取組によって広告・宣伝の健全化が進められるよう努めていただきたいと思います。

加えて、広告・宣伝については、依存防止対策の観点からもその在り方が問われているところです。ギャンブル等依存症対策基本法においては、広告・宣伝を含む事業の実施の方法について、関係事業者の自主的な取組を尊重しつつ、ギャンブル等依存症の予防等が図られるものとなることが求められています。こうした基本法の理念を踏まえ、ぱちんこへの依存防止に資するような広告・宣伝の在り方についても、業界としての自主的な取組を検討していただきたいと思います。

ぱちんこ産業は、遊技人口が減少傾向にあるとはいえ、なお、非常に多くの方々が参加している娯楽産業であります。

課題は山積しておりますが、ぱちんこへの依存防止対策を引き続き最優先課題として位置付けるとともに、その他の課題についても、業界が一丸となって、一つ一つ迅速かつ真摯に対応していただきたいと思います。その実現なくして、ぱちんこは健全な遊技たり得ないと考えます。

今後のぱちんこ業界の皆様の御努力に期待いたします。

結びに、貴連合会のますますの御発展と皆様方の御健勝、御多幸を祈念いたしまして、私の話を終わります。

御静聴ありがとうございました。

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