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『遊技日本』

「ぱちんこへの依存防止対策」など8点に言及/警察庁保安課・山田課長講話

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次に、ぱちんこ営業の賞品に関する問題についてお話しします。

まずは賞品買取事犯の根絶についてです。

平成27年4月に、風営適正化法に関する処分基準のモデルの一部を改正し、現金等提供禁止違反及び賞品買取禁止違反に係る量定基準について、営業停止の基準期間を3月相当に引き上げたことは皆様も御承知のとおりです。貴協会におかれましても、今一度、営業者一人一人にまで、賞品買取行為の規制は、ぱちんこ営業と賭博の一線を画す重要な規制であるということを周知徹底していただきたいと思います。

次に、賞品の取りそろえの充実についてです。

遊技客の多様な要望を満たすように多種多様な賞品を取りそろえることの重要性を踏まえ、平成18年にぱちんこ営業者関係5団体による「ぱちんこ営業に係る賞品の取りそろえの充実に関する決議」がなされたものと承知しておりますが、今一度、この決議の重要性を認識し、そうした意識が業界の共通認識となるよう貴協会が業界をリードしていただきたいと思います。

最後に、適切な賞品提供の徹底についてです。

ぱちんこ店における賞品の提供については、等価交換規制が設けられていることは皆様も当然御承知のことと思いますが、残念ながら、等価交換規制に基づかない賞品提供が行われている状況が認められます。今一度、各ぱちんこ営業者の皆様にあっては自身の営業所の賞品が等価交換規制を遵守したものとなっているか確認し、遵守できていない疑いのあるものは排除していただくようお願いします。

 

次に、広告・宣伝等の健全化の徹底についてお話しします。

広告・宣伝等の規制については、依然として、特定の日に特定の遊技機を示し、イベント開催を告知して射幸心をそそるものや、隠語を用いて規制の目をかいくぐろうとするような悪質な事案が発生しており、非常に残念に感じています。こうした広告・宣伝を行うことは、現在業界で進めているぱちんこへの依存防止対策に逆行する行為にも当たるのではないかと思います。このような違法な広告・宣伝等については、今後も指導・取締りを行っていきますが、警察の指導・取締りによって健全化が進められるのではなく、業界全体で認識を改めていただき、業界自らの取組によって広告・宣伝の健全化が進められるよう努めていただきたいと思います。

 

最後に、ぱちんこ営業所における置引き対策についてお話しします。

置引きについては、平成27年3月にパチンコ・パチスロ産業21世紀会として、「置引き防止マニュアル」を策定していただき、現在も業界を挙げて、その取組が進められているものと承知しております。

また、全国の効果的な事例や、発生した事案の情報を継続的に収集・共有する取組についても、現在、各業界団体の協力により進められていると承知しております。これらの取組や貴協会が設立した防犯対策勉強会で検討した対策を営業所に浸透させつつ、強力に置引き防止対策を進めていただきたいと思います。

今後も、全国の各営業所が遊技客にとって安心できる場所となるよう業界全体の取組として推進していただきたいと思います。

 

ぱちんこ産業は、遊技人口が減少傾向にあるとはいえ、なお、非常に多くの方々が参加している娯楽産業であります。

課題は山積しておりますが、ぱちんこへの依存防止対策を引き続き最優先課題として位置付けるとともに、その他の課題についても、業界が一丸となって、一つ一つ迅速かつ真摯に対応していただきたいと思います。その実現なくして、ぱちんこは健全な遊技たり得ないと考えます。

今後のぱちんこ業界の皆様の御努力に期待いたします。

 

結びに、貴協会のますますの御発展と皆様方の御健勝、御多幸を祈念いたしまして、私の話を終わります。

御静聴ありがとうございました。

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