パチンコ、パチスロ業界ニュース

『遊技日本』

伊豆理事長退任、新理事長に大饗氏/回胴遊商

投稿日:2017年5月30日 更新日:

回胴遊商(大饗裕記理事長)は5月23日、都内文京区の東京ドームホテルで平成29年度通常総会を開催。役員改選の結果、これまで12年間に渡り理事長を務めた伊豆正則氏が相談役に退き、新理事長として大饗裕記氏が就任した。

総会後に開かれた組合大会で、大饗新理事長は「伊豆理事長体制の12年間で回胴遊商は業界6団体の一角を占めるまでになった。この間、中古機流通制度の確立、確認シール事業の確立など様々な業務を通じて地位を向上させてきた。今後は、組合員の皆さんが明日に希望の持てる販売業者としての業の確立に向け、先頭に立って、強い新年と覚悟を持って組合を引っ張って参りたい」と挨拶。理事長就任に当たり、組合員ひとりひとりの地位向上、事業の発展や安定を抱負に掲げた。

6期12年間の長期に渡り同組合を牽引してきた伊豆前理事長には、同組合よりこれまでの功績を称えて感謝状と花束が贈られた。伊豆前理事長は「この12年間、全国の皆さんのご理解、ご協力があってやってこられた。業界団体の中でも、最も長い代表として業界の仕切り役を務めさせて頂いた。これも私の後ろには600社がいるんだ、という信念と覚悟を持って販売会社の立場でやってきた。この12年間で、メーカーやホールに対して、販売会社がモノを言える地位が築けたと思っている。本当にお世話になりました」と、これまでの理事長時代を振り返り、組合員に謝意を述べた。

組合大会後には、講演会が開かれた。講師は一般社団法人 ギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表。「ギャンブル依存症について」と題し、約1時間に渡り、ギャンブル依存症者でもあった自身の体験、多くのギャンブル依存症者と向き合う現在の活動内容、パチンコ業界に求めることなどを語った。

講演の中で同氏は、依存症対策団体と各産業界が協力して依存症対策を確立したアルコール業界の事例を紹介。「紆余曲折あったが、アルコール業界と依存症対策団体が歩み寄り見せて、アルコール健康対策について、双方協力のもと作成した。その後、関連する議連を巻き込んで、法案制定までこぎつけた」と述べ、依存対策に取り組むパチンコ業界に対しても同様の関係性の構築を提案した。

「これからは、私たちが要望することを検討し、改善して頂いて、その内容を、私たちが発信することで社会の理解を得られるのではないか。皆さんが業界の中で自主的なことを実行しているのも重々分かっている。でも皆さんが発信したのでは、正直、あまり響かない。また業界側の努力に無駄がなくコストが抑えられる、そして、依存症者が成果を発信することで、社会からの理解が得られるのではないか」。

さらに同氏は講演の最後、「今、パチンコ業界さんは、依存症問題で大変な思いをされ、苦しい立場にあると伺っている。でも本当は最大のチャンスがきている。それはギャンブル等依存症対策法案。私は良い対策を作りたいし、そのためにはパチンコ業界さんと協力していく必要がある」と語り、パチンコ業界と依存症対策団体及び関係する依存症者がともに良い方向へ歩める仕組み作りを訴えた。

1新たに理事長へ就任した大饗裕記氏

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

6期12年間に渡り理事長を務めた伊豆正則氏に感謝状を贈呈

3ギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表

-業界ニュース
-

Copyright© 『遊技日本』 , 2024 All Rights Reserved.