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『遊技日本』

【寄稿】自然だけど人為的にできあがるもの/POKKA吉田

投稿日:2020年9月30日 更新日:

さて、遊技機ではなくオペレーションならホールにはこの手の代表的な例がある。それはもちろん低貸営業だ。

北海道と東京でほぼ同時にスタートしたような低貸島は気がつけば市場を席巻したと言ってもいい。これは完全にオペレーションの話だから、ホール側の努力であり、それに対応できた設備側の努力である。

貯玉の仕組みと各台計数とも組み合わせた形はもはやどのホールでもほぼ必須ではないだろうか。さらには玉だけではなくメダルでも普及は進んでいった。

ホールが市場を大きく変えたのはこれがここ20年では最大の事例だろう。これは遊技客のニーズがどこにあるのか、遊技機メーカーに強く示唆することにもつながると思う。

とまあ、みっつほど例を出してみたが、「一生懸命作った」ものが「気がつけば出来上がってた」と見えるものが「成熟」したものなのだろう。その成熟の果実を業界の中で我々はあといくつ生み出せるか。

それは遊技機側にあるのか、あるならそれは仕様規制なのか否か。それは設備側にあるのか、あるならそれはたとえばキャッシュレスとかなのか。ホール側にはまだあるのか、あるならそれはどこにあるのか。

中古機流通の確立はこの業界が装置産業ということの裏返しであった。しかし低貸島の普及は装置産業のベクトルを強く変えることに成功した。今は管理遊技機とメダルレスの型式試験のための試験が始まっているが、これら次世代遊技機は後に適正な市場を作り出せるものなのか否か。これは日工組と日電協及び各メーカーの頑張りどころでもある。

次に向くべき先はどこだろうか。まだたくさんの可能性、方向性はあるはずだ。そんなことをこれから考えていきたい。

■プロフィール
POKKA吉田
本名/岡崎徹
大阪出身。
業界紙に5年在籍後、上京してスロバラ運営など。
2004年3月フリーへ。
各誌連載、講演、TV出演など。
お問い合わせ等は公式HP「POKKA吉田のピー・ドット・ジェイピー(www.y-pokka.jp)」か本誌編集部まで。

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