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【特別寄稿】新規性のある「ぱちんこ機スペック」の考察(WEB版 前篇)/鈴木政博

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規則改正が行われたのが2018年2月1日。2019年も終わりを告げようという時期に、ぱちんこ機で今までになかったスペックの機械が相次いで発表された。今回はこれらの機種のスペックについて解説してみたい。

1.「P烈火の炎3」における電サポ終了条件について
まずは平和製「P烈火の炎3」について見てみたい。この機種は大当たり確率1/313.5のV確変機で、確変割合は特図①50%、特図②70%となっている。小当たりRUSHを搭載しており、電サポが発動する確変中は玉は増えないが、電サポの発動しない確変中は小当たりRUSHとなり、玉が増加する仕組みだ。大当たりの振り分けは以下のようになっている。


この機種の特徴としては、激闘モード(電サポ確変)となっても、その途中で突如「小当たりRUSH」に突入する事がある点だ。その契機としては、一つ目は回数切り電サポ終了。激闘モードの電サポ回数は12回・34回・56回・78回・100回・次回の6種類があり、もちろん「次回」だった場合は小当たりRUSHに突入することはないが、それ以外の回数切り電サポだった場合は、そこまで大当たりを引かずにいけば「電サポ終了→小当たりRUSH」に突入することになる。

そしてもう一つの契機は「特定小当たりを引く」というものだ。電サポ確変中に1/399.6の特定小当たりを引いた場合には、電サポが強制的に終了し小当たりRUSHに突入する、という性能を有している。したがってこの特定小当たりを引いた場合には、仮に「電サポは次回まで」だったとしても、引いた瞬間から小当たりRUSHに突入するという新規性のあるスペックとなっている。では、この「電サポ性能」についての規則はどのようなものになっているのか。

2.電サポ機能についての規則
電サポについての規則および解釈基準は、以下のように記載されている。まずは規則である(別表1)をご覧いただきたい。

(別表1)「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」より抜粋

別表第4 ぱちんこ遊技機に係る技術上の規格(第6条関係)
(1)性能に関する規格

 ホ 普通電動役物及び普通図柄表示装置の性能に関する規格は、次のとおりとする。
(ト)1の普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率の値が複数定められているぱちんこ遊技機にあつては、その個数は2を超えるものでないこと。この場合において、当該複数の確率の値のうち低いものから高いものへの変動は、役物連続作動装置の作動が終了したときにのみ生じるものであること。

 リ イからチまでに掲げるもののほか、次の性能を備えたものであること。
(ロ) 役物の作動により開放等が生じた場合における入賞口への遊技球の入賞(大入賞口への遊技球の入賞を除く。)が著しく容易にならないこと。

簡単に説明すると、ここではスルー通過後に「電チューが開放する確率は2つまで」とある。いわゆる低確(通常時)と高確(電サポ)の2種類が設けられ、そして「低確から高確への移行は大当たり終了時のみ」とされている。そして次に「開放が生じた場合に著しく容易にならないこと」とあるが、これはどういう事か。これについては、解釈基準で説明されている。(別表2)をご覧いただきたい。

(別表2)「技術上の規格解釈基準について(通知)」より抜粋

(1)ホ(ロ)
遊技機が、普通電動役物に係る入賞口の開放等の時間、開放等までの時間、開放等の回数及び普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を入賞が容易となるように変動させる場合には、
・変動の契機が、役物連続作動装置の作動終了時のみ
・変動が、条件装置の作動確率が高い値となっている間又は100回の条件装置の作動に係る抽せんを行うまでの間に限られているもの
・変動している間に獲得された遊技球数を発射された遊技球数で割った値が、1を超えないもの
という性能である限り、当該遊技機の当該性能は、リ(ロ)に抵触しない。

ここでは「電サポ開始は大当たり終了後のみ」「電サポ回数は確変中、または最大100回まで」「確変中ベースは100を超えない」と書かれている。

つまり、電サポ回数に関する規定は「最大値」として「確変中である限り」または「最高100回」とだけ定められており、その範囲内であれば「他の条件で強制的に終了する」のは可能とも解釈できる。現時点で「どんな条件で終了してもOK」なのかどうかは不明だが、少なくとも「特定小当たりで終了」という機能は可能であることが分かった、といえるだろう。

過去では「電サポが突如、終了する」という現象はファンにとって損でしかなかったが、小当たりRUSHの登場によって「電サポ中は玉が増えないが、電サポが終了すると玉が増える」という現象が生じたことによる新たなゲーム性といえる。

(次回、3.「P13日の金曜日」「PA元祖大工の源さん」における2回ループ+時短、4.「P貞子vs伽椰子 頂上決戦」「Pひぐらしのなく頃に~廻~」について、につづく)

■プロフィール
鈴木 政博
≪株式会社 遊技産業研究所 代表取締役≫立命館大学卒業後、ホール経営企業の管理部、コンサル会社へ経て2002年㈱遊技産業研究所に入社。遊技機の新機種情報収集及び分析、遊技機の開発コンサルの他、TV出演・雑誌連載など多数。
Mail:msuzuki_u3ken@ybb.ne.jp

※本稿は過去に本誌に掲載した記事を、一部、WEBサイト用に編集した上で掲載しております。

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