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【コラム】環境が人を育てる 後編/CRAナカムラ

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CRAナカムラのぱちんこ泰然自若㊺
はい皆様、コンニチワッ!CRAナカムラです!さっそく前回のおもひでの続きいってみよ~!!(前回のコラムはこちら

浮浪者0.5歩手前という窮地から、寮付き・3食付き・職位の上には社長しかいないという3拍子揃った夢の職場の面接で即決をもらったナカムラ。食堂のオバチャンが用意してくれた熱々のごはんで超久しぶりにお腹いっぱいになり、部屋は快適!オバチャン優しい!いやーもうね、地獄から天国!!

面接前は、採用が決まっても数日はかかるだろうから如何にしてその数日を乗り越えるかが難題だったんですが、拍子抜けするくらいあっさりと生きる権利獲得!部屋の真下のニューパルサーの音がやたら響いてうるさいのなんて全く問題なし!快適なBGMですよ!他の休みの従業員にも挨拶周りを済ませて、スーツズボンとYシャツでホールを覗いてみると、社長も含めてホールで忙しそうに動いてるんですよね。こりゃあもう即参戦しかないでしょ!って事でホールに飛び込んで玉運びメインで動き回りましたよ。

まだ挨拶もしてない従業員からは「え?アンタ誰?なんで手伝ってんの?」みたいな視線を送られるなか、社長が説明してまわってたねww 忙しい時間も過ぎてヒマになってからホールの従業員に挨拶して、社長と事務所に入ると「今日から釘覚えるか?」と提案してもらったので、当然YES!社長いわく、半年ほど前に前店長が辞めてから任せれる人間も居ない&この地域なので補充も出来ず、隣々県に住んでる社長自身がずっと家にも帰れない状況だったらしい。ここで火がつきましたね、この社長に恩返しするぞ!って。

翌日から開店前作業~閉店までずっと出ずっぱりで仕事を覚えながら約1週間が過ぎた。すると社長はこちらが思っていたよりも早く「明日帰るわ!後はよろしくな!」と言い出して少々焦ったが、それはボクを認めたという事でかなり嬉しかった記憶。「分からん事があったら何時でも電話出るし、大丈夫!」とのことなので、後の心配はやはり「独特の地域性が生み出す突発的でバイオレンスな刺激達」なワケです。

この1週間ちょいで一通りの仕事は覚えたが、ここばかりはまだまだ社長に頼っていたし、かなり不安ではあった。ある時、社長が引き出しから数枚の名刺を出してきて机の上に並べだした。そして「どうしても解決できんヤツがおったらココに電話したらいい。深夜でも10分以内に来よるから」との事。名刺をよく見ると…ホニャララ~でコニャニャチワ~(※自主規制)な方達、しかもかなりの上層部な感じでビビリながら社長を見返すと、「ワシの古い友達やから大丈夫や」と言いながらニヤッと笑う。

まぁ地域的にも年代的にもこういうのは有るよねーと思いながらも、やはり最強の後ろ盾があるというのは心強いどころの騒ぎではなく、「最終的には勝てる」という確信の元で非常~っにややこしい連中と毎日駐車場でバトルボーナス(※初代北斗全盛期)しながら過ごしたのだった。「ワシは○○の田中やぞ!」みたいなセリフにも堂々と「知らんわボケ!誰やねん!」と言い返せたのも後ろ盾があっての事だったし、ボクがそういう態度を取り続けたおかげで「コイツもしかしてヤバイ奴?」という認識を持って、ややこしい連中も接してくるようになった。気付くとボク自身に相当度胸がついたし、学生時代の友達と会うと「えらい変わったなぁ何か自信満々やな…外見はそれ以上に変わったけど…」と驚かれたもんだ。外見は太ったのもあるけどね…。

そのホールは3年とちょっとの間お世話になり、幾多のトラブル発生に悩まされつつも地域1番を独走するほど盛り上げ、最終的には大卒で降臨してきた社長の息子とソリが合わずにボクが去ったのだが…実は一度たりとも例の名刺にはお世話にならずに済んだのだった。

ここで一度も名刺のお世話にならずに3年間取り仕切った経験は、本当に大きかった。良いのか悪いのかは一旦保留して、ボクにとっては大プラスだったしその後にもかなりの影響を及ぼしている。離婚と同時に家を出て少々の放浪を経た、どちらかと言うと気弱なタイプだった青年が3年後には、地域のややこしい連中がこぞって挨拶しに来る「ややこしいofややこしいズ」に成長(?)しちゃうんだからねww 所持金無しでメシも食えなかったのに、3年でベンツ買いましたもん。タイトルの「環境が人を育てる」とは少し違うかもしれないが、この3年が色んな転機だったんです。

この着地点が良かったのか悪かったのか、まぁ個人的は良かったと思ってますYO。

■プロフィール
CRAナカムラ
奈良・愛知・岐阜・広島で店長職を10年歴任。その後、大阪の某チェーン店で統括営業本部長職を経て独立。常に打ち手目線を持ちつつ…と言えば聞こえはいいが、この男自身パチンコするのが三度のメシより好きという重症患者。

※本稿は過去に本誌に掲載した記事を、一部、WEBサイト用に編集した上で掲載しております。

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